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2026.6.18

なぜ企業は「辞めると決めた人」に好条件を出すのか?カウンターオファーを解説

    最近、
    「会社に退職を伝えたら、予想以上の条件を提示されて迷っている」
    という相談を受けることが少なくありません。

    いわゆる企業からのカウンターオファーです。
    ※退職引き留めのための好条件提示

    近年の慢性的な採用難を背景に、
    企業にとって、自社の業務を熟知している優秀な人材に辞められることは、
    単なる欠員以上の損失につながります。
    そのため、引き止め策として
    カウンターオファーを講じるケースが増えています。

    しかし、エージェントとしての本音を言えば、
    カウンターオファーを受けて残留することは、
    必ずしも最良の選択にはならないと考えています。

    今回は、企業がなぜカウンターオファーを出すのか、
    その裏側にある事情と、転職を検討する上での視点を解説したいと思います。

    1,カウンターオファーが増えている背景


    以前と比較して、
    退職時の引き止めが手厚くなっている背景には
    以下のような理由があります。

    深刻な採用難とコストの増大

    現在、一人の優秀な経験者を採用するためにかかるコスト(広告費、紹介手数料、面接工数)は一昔前と比較すると大きく跳ね上がっています。
    人事は「新しく探すよりも、今の社員の給料を引き上げた方が確実だ」
    という風に考えるようになってきています。

    組織の穴を埋めるための緊急処置

    本来であれば、社員が不満を持つ前に
    人事制度そのものを見直し、
    適正な評価や報酬を還元できる仕組みを整えるべきです。

    しかし、制度変更には時間がかかり、
    現場のスピード感に追いついていないのが現状です。

    結果として、やむを得ず
    退職という事実を知ってから慌てて対応しようとする、
    絆創膏を貼るような対応で
    その場を凌ごうとする企業が続出しています。

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    2,3つの根本課題


    提示された年収アップや昇進は魅力的に見えるかもしれません。
    しかし、それは本質的な解決にはならないことが多いです。

    ① 退職を考えた根本的な理由は解消されない

    そもそも転職を決意したきっかけは何だったでしょうか?
    「成長実感の停滞」「企業文化への違和感」
    「上司との関係」「将来性への不安」など

    これらは、給与が少し上がったり、
    役職がついたりしたところで消えるものでしょうか。
    もちろん払拭できる点もあると思いますが、
    改めてこの点は思い返してみてください。

    ② 辞めようとした人というレッテルは消えない

    一度退職を切り出した事実は消えません。
    会社側は「彼はまたいつか辞めるかもしれない」
    という前提で見てくるようになります。
    重要なプロジェクトの選定や、
    長期的な育成計画から外されるリスクは否定できません。

    ③ 既存社員との公平性の歪みが生じる

    「辞めると言ったから給料を上げた」という特別対応は、
    他の社員との公平性を欠きます。
    これが常態化している組織は、
    人事制度が機能不全に陥っていると言えます。

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    3,カウンターオファーを提示された際の対処

    上司から熱心に口説かれ、心が揺らいだ時は、
    以下の3つの質問を自分に投げかけてみてください。

    ◆その条件は、辞めると言う前に提示されるべきものではなかったか?
    今の価値を認めているなら、
    なぜもっと早く評価してくれなかったのか。

    ◆転職先で得られる経験は、現職の「条件UP」で代替できるか?
    新しい環境で得られる人脈、技術、市場価値は、
    今の会社での昇給以上のリターンがあるはずです。

    ◆1年後、自分は同じ不満を持っていないと断言できるか?
    エンジャパンの調査でカウンターオファーに応じて残っても
    1年以内に退職している方が59%にも上るというデータがあります。※1

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    4,円満な退職コミュニケーション


    カウンターオファーを断る際のポイント。
    それは相手の評価にはしっかりと感謝を示しつつも、
    自身の決意はぶらさずに伝えることです。

    感情的に否定するのではなく、
    「自身のキャリアや将来を見据えた判断であるため、決意は変わりません」と軸を明確にすることです。

    特に意識しておきたいのは、
    「会社への不満」を打ち出しすぎないこと。
    あくまで、自分のキャリアの方向性や挑戦したい領域に
    焦点を当てて伝えた方が、相手も納得しやすく、
    関係性を良好に保ったまま話を進めることができます。

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    5,主導権を握るのは「自分自身」


    カウンターオファーは、会社側の都合が反映されており
    また、一時的な処置であることが多く
    その点を踏まえて検討していくことが重要です。

    もし今、引き止めに遭って苦しんでいるようでしたら、
    一度立ち止まって「なぜ自分は外の世界に出ようと思ったのか」
    を思い出してください。

    その答えの中に、進むべき道が必ずあるはずです。

    本日もご覧いただきありがとうございました。

    ─────────────────────
    GLナビゲーション株式会社
    人材紹介ユニット ZEXT Career
    山田重治(Shigeharu Yamada)
    お問合わせ:agt@gl-navi.co.jp

    ※1 エン・ジャパン ー『ミドルの転職』ユーザーアンケートー 「転職時の引きとめ」についてアンケート

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